遺伝学的に見ると核内遺伝子に関しては、母と父から50%づつ遺伝情報を引き継ぎますが、ミトコンドリアに代表される核外遺伝子は100%母から子に伝わります。従って、もしミトコンドリアに係わる遺伝子が馬の競走能力に影響しているのであれば父馬より大きな影響力が母馬にあるはずです。数値解析の対象としては父馬より価値はありそうですが、残念ながら一頭の繁殖牝馬から生まれる頭数には限りが有り、解析出来たとしてもデータの絶対数が足りず、得られた数値の信頼性は殆ど望めません。しかし、母の母、その母の母と辿って、9代くらい遡った時点のでの特定牝馬(基礎牝馬)の母系子孫は数百から千以上になり、数値解析に耐えうると考えられます。例えばディープインパクトの母馬はウインドインハーヘアですが全産駒の全出走回数は、現在35回です。数値としては解析出来ますが、果たして意味のある数値となるでしょうか。そこで、ウインドインハーヘアを一代母として、その母Burghclere(2代)、Highclere(3代)、Highlight(4代)、Hypericum(5代)、Feola(6代)、Aloe(7代)、Alope(8代)、Altoviscar(9代)まで遡り、Altoviscarの母系子孫の数を2004年~2006年の全てレースから採録しますと下の表のように、芝コースでは682走にダートコースでは692走になります。ウインドインハーヘアの代わりにAltoviscarを分析すれば結果に意味をもたせられると思われます。分析対象とした根拠はミトコンドリアDNAは母系遺伝である事とミトコンドリアが競走能力に強い影響があるとする仮説です。



