即ち、割付とは新薬と偽薬の背景を同一にすると言うことです。何を同一にするかですが、両者の患者群を同一にする事です。問題は何を持って同一と判定するかです。同じ患者さんに新薬と偽薬を同時に投与すれば同一性は確保できますが、技術的にも倫理的にも不可能です。従って、患者群を何らかの方法によって同一であると認定する必要が有ります。ここでの同一にするとは同じ程度の健康度とか病気の程度の患者さんを選ぶと言うことでは無く、個々の患者さんの健康度あるいは病気の程度を相対的並びに客観的に捕らえると言うことです。具体的には健康度については血圧、心拍数、赤血球数、白血球数、逸脱酵素濃度等の一般の健康診断の項目です。病気の程度については、対象になる疾患特有の物質の濃度あるいは関連するホルモンの濃度等です。特に血中の微量物質については測定する対象の量がng(ナノグラム-十億分の一グラム)、pg(ピコグラム-一兆分の一グラム)さらにfg(フェムトグラム-一千兆分の一グラム)となりますので、使用する測定装置(アキシムするかビトロスにするか)さらに使用する試薬のロットナンバーまで同一にする必要が有ります。また、病気の程度を物質の量として計る事以外にお医者さんが患者さん直接見て決めますが、通常複数の医者が関与しますので同じ患者さんに同じ診断(病気のの程度について)をするかを事前にチェックして置く必要も有ります。このようにして治験に参加する患者さんの健康並びに病気情報を調べた上で、どの患者に新薬並びに偽薬を投与するかを決める訳ですが、このとき薬効が高く出そうな患者群に新薬を、薬効が低く出そうな患者に対象薬(通常アクチブプラセボ)を投与すれば新薬が不当に高く評価されてしまいます。これを避ける為に乱数サイ(正20面体)を振ってどの患者に新薬が割り付けられるか無作為になるようにします。これを単純無作為化といいますが、治験は費用がかかりますので治験対象者の患者さんを無闇に増やす事ができないので比較的少数ではランダム化(無作為化)しても健康度の悪い患者が偶然に一方の偏ってしまう事は多々あります。そのような不都合が起こらないようにブロック無作為化とか、新薬側にも対象薬側にも同じ健康度の患者さん並びに同じ病気の程度の患者さんが割り付けられるように層別無作為化などが現在では行われているようです。

最近のコメント